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『インティミダ』『悪の花』感想


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最近あまり書けていないですが、Netflix他で海外ドラマ、楽しんでいます。

 

先日見終わったのは、スペインドラマ『インティミダ』、そして韓国ドラマ『悪の花』です。

 


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『インティミダ』は非常に見応えがあり、重く、考えさせられることの連続でした。

 

いつも通りぶつ切りで見ましたが、登場人物がしつこいセクハラを受けるシーンなどは気が重くて…

 

でも、しっかりとしたテーマと意思を掲げたドラマ。

 

同じ女として、私も闘う気持ちになって最後まで見ることが出来ました。

 

 

このドラマでは、3人の女性をメインに、スペインのみならず、どの国にも起こり得る(というか絶対ある)より弱き性への抑圧、差別、暴力とボロボロになりながら闘う姿が描かれています。

 

 

突然妹を自殺で失い、その理由を探る過程で、職場を発生源とするリベンジポルノで妹が苦しんでいたことを知る女性教師。

 

順風満帆の野心的な副市長でありながら、一時の軽い恋人だったはずの男に嵌められ、自らのセックス動画を公にされたエリート女性。

 

リベンジポルノ犯罪を追う女性刑事は、実はレズビアンで、妊活を頑張っている妻と歩調を合わせることが出来ず密かに苦しんでいます。

 

 

ここに、冒頭で自殺してしまった教師の妹で、工場労働者のアネがモノローグでストーリーを引っ張ります。

 

彼女は懸命に現実と戦おうとしたのですが、加えられる暴力のあまりの終わらなさ、大きさには勝てるものではありません。

 

彼女は自殺を決意し、泣きながら小さな車を運転してひと気のない海岸へ辿り着きます。

 

なかなか決心がつかないように、涙を流しながら座って海を眺めているシーンは可哀想でなりませんでした。

 

今は素敵な恋人と出会い、幸せに生きられるはずだったのに、彼女の悔しさ、悲しさは、軽い気持ちでセクハラを続ける男たちとはあまりに見合いません…

 

 

 

副市長も、野望と自らの尊厳を守る気持ちの狭間で揺れながら、最終的には同じ被害に遭った女性たちに寄り添うことを選び取っていきます。

 

母親の動画のせいでボーイフレンドと別れ、精神的に不安定になっていく高校生の娘。

 

自らの不甲斐なさで妻を真正面から責めることはできず、しかし「一番辛いのはママだ」と娘に言える、なかなか魅力のある夫。

 

 

助けを求めてくれなかったことに傷つきながら、恋人の姉と励まし合い、そっと応援するアネの恋人。

 

 

刑事の妻も、女性や弱いものが犠牲になる事件が起きればデモに立ちます。

 

被害者たちをなんとか支えよう、加害者に報いを与えようともがく人々が描かれ、その姿には励まされます。

 

 

最後には、日本では考えられないですが、リベンジポルノの黒幕はしっかり逮捕されます。

 

スペインではかなり大きな罪なのでしょうか。

日本でも、本当にこうあってほしいですね。

 

 

アネのように、多くの被害者が最後まで苦しむ憎むべき犯罪を、しっかり描いてくれた、意味のあるドラマでした。

 

 

 

その一方で、微妙だったのが『悪の花』です。

 

イ・ジュンギ主演ということで、とても楽しみにしていたのですが…

 

 

全編に漂うこの漫画感は何…???

 

 

何がいけないのか懸命に考えましたが、多分どのキャラクターにも感情移入できないことと、その割にストーリーが漫画チックすぎて、何を楽しみに見たらいいかよくわからなかったということだったかなと思います。

 

残念です。

 

 

正確にはなんというかわかりませんが、サイコパスとかソシオパスというような、そういう感じのキャラクターなんですよね、主人公は。

 

それを三白眼王イ・ジュンギが演じるので、これ以上ないくらいピッタリなのですが、おそらく脚本が方向性を絞りきれていないのかなと思います。

 

 

最初の数回で、どっちへいくのか見極めることが出来なくて。

 

しょっちゅう父親の亡霊が出てくるので、ホラーかと思ったら、だんだん主人公の正体に照準があってきて。

 

亡霊も、最後の方で効いてはくるのですが、事件がリアルで展開しているし、「馴染まなかった」としか言えません。

 

 

イ・ジュンギも、いつになく泣き顔が多く熱演でしたが、それが感動を呼ばなかったですね。

 

描く必要があるところが多く、とっ散らかってしまった感じです。

 

連続殺人犯を疑われる、ちょっと普通ではない(感情がない的な)男性を主人公にしているのはとても面白いのですが、脚本と画面で絞りきれなかった。

 

イ・ジュンギの無駄遣いという気がしてなりません。

 

 

その中で救いは、主人公の姉、そして仮の母親ですね。

 

彼女らはイメージが一貫しており、特に姉の方は神秘的で不幸を内包した雰囲気、純粋さを感じる美しさ、イメージぴったりで良かったです。

 

そういう意味で、ヒロインさんは何かしっくりこなかったかな…

 

どこから見ても超絶美男美女夫婦で、可愛い娘もおり、あまり不幸感がただよわず、同情の対象にならなかったです😅

 

あ、ある意味「主犯」を今人気のキム・ジフンが演じますが、これが最大のミスキャストだと思いました(泣)。

 

ペーパーハウスではとても良かったので、好きな俳優さんですが、どうしてこれを演じてしまったのか…

 

 

10数年間意識不明で寝たきりだった人物なのに、マッチョでヘルシーなキム・ジフンは違うでしょう。

 

ひょろっとした人物が怪力を出したりすると怖いのであって、キム・ジフンでは雰囲気を壊しまくりです(何度も言うようですが好きな俳優さんです)。

 

ちらっと見て挫折した『サムバディ』の連続殺人犯役キム・ヨングァンはそれまで爽やかなイケメン俳優さんだったそうですが、このドラマではめっちゃ怖かったです。

 

これはこれであまりに怖く、キャラクターにも共感できなかったので今のところ中断していますが、連続殺人犯の雰囲気は凄かったです。

 

もしかしたら、演出次第でキム・ジフンもキャラを活かせたかもしれませんが、このドラマでは違和感しかありませんでした。

 

『エージェントなお仕事』では、方向性に悩んでいましたが、今後も良いお仕事を選んでいただきたいです。

 

このドラマの主人公のように、ちょっと普通ではないキャラクターだから共感できない、と言うことはないと思います。

 

私一推しのドラマ『秘密の森』の主人公も、ロボトミー手術の結果、感情を表に出す能力がありません。


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ですが、人からは見えない彼の葛藤を感じ、一緒になって事件を追い、めちゃくちゃ面白いドラマでした。

 

まあ、チョ・スンウの名演技は滅多にあるものではないかもしれませんが…

 

イ・ジュンギにできないと言うことはないと思うので、ドラマの作りが残念だったとしか言えませんね。

 

 

韓国ドラマは、日本とは違い、役者ありきではないと言うところが評価されてきましたが、演出、脚本の大切さを改めて考えさせられたドラマとなりました。

 

一般的に人気は低くないようですが、私の率直な感想は以上です。

 

引き続き、海外ドラマを楽しんでいきたいと思います☺️

 


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