漫画家*浜口奈津子 なにか書いてる

個人出版漫画家です。長らく商業誌で描いてきた経験や、個人出版関係のこと、そして舞台やドラマ、フラメンコのことなどエンターテイメントについて書いています。noteから移行を考えているので、古い記事からアップしています。

『ヴィンチェンツォ』見たことのないレベル!韓国ピカレスクドラマ


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『The King〜永遠の君主〜』以降、韓国ドラマを楽しんでいる私ですが、また素晴らしい魅力に溢れた作品と出逢いました❤️

 

このドラマで初めて見たソン・ジュンギ主演『ヴィンチェンツォ』です。

 

今までに見たことのない、圧巻のピカレスクドラマです。

 

 

「今までに見たことのない」ということは、これまでのジャンル分けになかなか収まらない、ということでもあります。

 

そのため、イントロはこの物語がどこへ向かうかわからず、3回目くらいで放り出しそうになりました😅

 

ですが、途中から俄然面白くなりますので、是非頑張って見て頂きたいです。

 

 

既に高い評価を受けているこのドラマ、あちこちで感想や紹介が見られますので、ストーリーを細かく紹介することはやめておきます。

キャストさんなどについても詳しい、こちらの記事などがお勧めです↓

spur.hpplus.jp

 

ストーリーの滑り出しがわかりにくかったのは、登場人物の多さにもあります。

 

この一人一人が、次第に味わい深く、ストーリーを動かしていく大きな力ともなるので、避けては通れないのですが…

 

しかし、最終的に「カサノ・ファミリー」を名乗ることになる古ビルの住人たちと共に、敵役、助力役の面々も、何かと濃く、魅力的です。

 

最後には、冷血非道な主人公・ヴィンチェンツォもまさに「家族」と認め、永遠の友情を感じることになるファミリーの面々。

 

私も、このカサノ・ファミリーが大好き😍

 

全20回なので、結構長く楽しめるのですが、既に続編も望まれているようで、これは楽しみです!

 

 

「見たことのない」というのは、この主人公・ヴィンチェンツォの「悪漢」ぶりですね。

 

イタリアで始まるイントロでは、仇や暗殺者を粛々と葬り去り非情な感じなのですが、かっこいいだけかと思ったら、自分の生まれた国、韓国へ足を踏み入れるなり…😂(ネタバレのため自粛)

 

ここで、「イタリアンマフィアは国際的に名高い犯罪者集団ではあるが、韓国のダークサイドはさらにえげつない」ということが描かれます。

 

出鼻を挫かれたヴィンチェンツォですが、そうは言ってもマフィアも恐れるコンシリエーレ(顧問弁護士)に成り上がって、生きてきた男です。

 

気を取り直し、自分の前に立ち塞がる「悪」には全く怯まず、我が道を行きます。

 

 

彼は最初、一人助力者がいる状態で韓国入りするので、孤独なんです。

 

ですが、段々と仲間が増えて行きます。

 

最初は誰にも心を見せず、秘密を抱えて行動しているため、ヴィンチェンツォは無表情なのですが、だんだん仲間が増え、表情豊かになるのも楽しいです。

 

 

仲間の筆頭は、登場した時は金と権力のために魂も投げ打つ勢いの下衆弁護士だったホン弁護士。

 

彼女をを演じるのは、大人っぽさが魅力のゴージャス美女、チョン・ヨビン。

 

ヴィンチェンツォもイタリアのオーダースーツでビシッと決めていますが、ホン弁護士も本当にゴージャス!

 

大柄で美しいロングヘア、華やかなメイクが似合う彼女(しかしナチュラルメイクも可愛いです)は、ニューヨークもののビジネスドラマで見るような、大ぶりなパンツスーツ、セクシーなドレスなど、知的でおしゃれなファッションをこれでもか!と着こなしてくれます。

 

割合あっさりした顔立ちながら、表情の豊かさも彼女の魅力です。

 

 

最初、あまりの下衆っぷりと、美女ではありますが見せ方によっては三枚目になりかねない個性的な容貌で、私はまさかこの方がヒロインだとは思いませんでした😅

 

しかし、ある悲劇がきっかけで、二人は手を握ります。

 

ホン弁護士も、この悲劇やヴィンチェンツォとの闘いによって(人権派弁護士だった)父譲りの善良さを取り戻し、変わって行きます。

 

そしてホン弁護士や、カサノファミリーとなった人々を守るという気持ちが、冷徹なヴィンチェンツォに人間味を加えてくれるのです。

 

 

このドラマは、とにかく「悪と悪との殺し合い」です。

 

視聴者にとっても、主人公がいきなりガンガン殺しまくるとドン引きしてしまいますが、ヴィンチェンツォがそうせざるを得ない重い理由づけがしっかりとなされた脚本が、だんだんそれを麻痺させて行きます…

 

 

悪には、更なる悪しか勝つことはできない。

 

それが悪に屠られるしかない弱者を救うことにもなる。

 

 

実際に、韓国だけでなく、どこの国でも不条理や暴力に苦しむ人がいるわけです。

 

現実には許されない犯罪なのですが、ドラマの中では、ついヴィンチェンツォ達に喝采してしまう…

 

いろんな手段で、人は現実の厳しさに抵抗しようと試みるわけですが、せめてそのうさを晴らしてくれるものの一つが、エンターテイメント。

 

そして、『ヴィンチェンツォ』は、そのうさの晴らしっぷりが、今までに見たことのないレベルで「悪」に寄っています。

 

ヴィンチェンツォは、敵対する悪には本当に容赦なく残酷なのですが、このドラマでは、2種類の悪を扱っていると思いました。

 

 

「自らの欲望のために、他者を害する悪」と、「自分や大切な人を害するものを皆殺しにする悪」です。

 

ヴィンチェンツォは確かに殺人を厭いませんが、罪のない人を害したりはしません。

 

*申し訳ありません。

 

もう一度見直している最中ですが、時系列的にドラマスタート以前のことになりますが、罪のない作業員を殺害するように指示したシーンがありました💦

これはいけませんね。

 

そうそう、このシーンのおかげで、最初の頃はヴィンチェンツォに抵抗感があったことを思い出しました(遅い)。

 

現在進行形の物語の中では、彼は「罪のない人」を手にかけることはないのですが、このエピソードだけらしくないので、なんとか出来なかったかな〜と思います。

 

 

 

 

私は、このドラマでソン・ジュンギを知り、他のドラマや映画も見てみて、その演技力にびっくりしました。

 

少年っぽい繊細な外見に似合わず、タフな役も多いし、またいろいろ見てみたいな〜と思います☺️

 

といいつつ、同時にこのドラマは脚本がとても良いので、主人公が別の役者さんだったら、また全然違う雰囲気になるような気がするんです。

 

正直、最初見た時は、「マフィアも恐れる大物にしては、この役者さんは線が細すぎるのでは?」という気もしました。

 

しかし、本当に見た目もタフな、ガッチリした大人っぽい容姿の役者さんを使うこともできたはずです。

そうなると、もう全然今のドラマとはイメージが変わりそう😅

 

先日、新国立劇場バレエ団の『コッペリア』配信で、毎日キャストが変わる楽しみを初めて知った、という方も多かったそうですが、舞台だとよくキャスト違いを楽しむことがありますよね。

 

ドラマは、特にこの『ヴィンチェンツォ』のような大金のかかったドラマは早々リメイクはできませんが、いつか、そういうチャレンジをする時代が来るかも…?

 

 

なんて、夢想してみたり。

 

とはいえ、やっぱりソン・ジュンギのヴィンチェンツォは素敵ですけどね!

 

続編、心からお待ちしています❤️

 

 

 

 

 

 

 

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